VSSに参加して
2005/05/07
5月3日〜5日の三日間、Volunteer Sharing Sessionに参加してきた。
フィリピンで活動している各国のボランティアが招集された。 我々・日本の協力隊からは11名の有志が参加。 その他、アメリカ・ドイツ・韓国・フィリピンのボランティアからもそれぞれ参加しており、全部で約35名が集まった。 場所は、セブ島の隣に位置するネグロス島のドマゲッティにあるForest Camp(敷地内の様子はこちら)という、山の中にある避暑地。 フィリピンで活動する各国のボランティアが一同に集まり、経験や知識を共有しながらあるテーマについて話し合い、相互理解を深めるのが目的。ここで出会ったボランティア同士でネットワークを形成し、今後の活動に活かすことができる。自分の場合、任地とフィールドが同じの韓国人ボランティアと知り合った。 初日と三日目は、ほぼ移動日に充てられているため、実際のセッションは一日のみ。 幾つかのテーマが与えられ、それについて議論をして意見をまとめる。 その中の一つとして、『各ボランティアのフィールド毎に「ICT」・「農業」・「教育」・「環境」・「製造業」とグループに分けて、活動における問題点や改善点を挙げてみる』というモノがあった。ICT(Information & Communication Technology)の分野には韓国人3人・日本人2人・アメリカ人1人がおり、皆同じような問題を抱えて悩んでいることが分かった。そして、結局は“予算がない”と“技術者不足”に帰着してしまうのも同意見だった。 アメリカ人はリーダー的存在。 セッションは、やはりアメリカン人が主導権を握り、議論を取りまとめてくれる。勿論、他の誰より(当たり前だが)英語が話せるためというのもあるだろうが、アメリカという世界の大国で育ってきた彼らにしてみれば、自分がリーダーシップをとらなくてはという気持ちもあるのだろう。 韓国人は英語がお上手。 今回参加した韓国人ボランティアの5人だけかもしれないが、とにかく皆が英語を流暢に話す。我々協力隊との違いが明らかなのだ。それが韓国と日本の教育システムの問題なのか、ボランティアを選考するための試験が厳しいのは分からない。 また、自分にとって韓国人と面と向かって話のは初めてのことだった。本当に自分勝手だが、「韓国人はわがまま」とか「韓国人とコミュニケーションとるのが怖い」と先入観を持っていた。だがしかし、実際に話してみるとそんな感じはまったくなかった。勝手な先入観を抱いていた自分を省みた。 ただし、U隊員が韓国人ボランティアに「竹島問題」について触れたとき、彼の顔がピクっと動いたことを見逃さなかった。タイムリーな話題だし、これについては触れない方が良かったのではないか…ただ彼も大人なので感情的にはならなかったが。 夕食後はビールやラム酒が用意され、深夜遅くまで呑んだり語った。 セッション中、予想通り、英語で苦労...。 ネイティブがいる中で、聞き取れないことも...。 自分の意見を自分の表現で言えないもどかしさ...。 最終日、せっかくココまで来たのだからと、1日延泊した。 同期隊員の配属先を見学させてもらい、ドマゲッティの隊員と夕食をご一緒した。 そして、今日の夕方にOceanJet(高速船)でセブに帰って来た。 ちょっとした旅行にもなったし、他国のボランティアを知る良い機会になった。 そして、何より、ココでしか味わえない刺激を感じた3日間だった。 |