バナナ少年
2005/09/12
先月の始めから、オフィスに毎日のように物売りの少年がやって来る。
年の頃は6,7歳だろうか。 我々は、この少年を「サギング・ボーイ(Saging boy)」と呼んでいる。 直訳すると、「バナナ少年」。そう、いつもおやつの時間にバナナキューやバナナの春巻き売りに来る。オフィスに物売りが来るのは珍しくはないのだが、こんな小さい子が一人でやって来るのは珍しい。おそらく学校には行っていないのだろう。こうやって親の手伝いをして、金を稼いでいる偉い少年。 バナナキューとは、バナナを揚げて砂糖をまぶ串を刺したフィリピンの代表的なお菓子。これ1本で、P5。うちの配属先の敷地内にあるオフィスを4つほど回って、約20本は売れるみたいだ。ほんの1時間でP100を売り上げてしまう。 今や、毎日顔を合わせるので、やって来ると皆が「Hey! Saging boy!」と呼ぶ。 このバナナ少年、かなり無愛想なのだが、1本買うと「Thank you.」と笑顔を言ってくれる。毎日頑張って売りに来るので、腹が減っていなくても1本くらいなら買おうかという気になる。バナナキューの半分を少年にあげようとすると、「お母さんに怒られるから」と絶対に食べない。 サギング・ボーイよ、本当に良い営業先を見付けたね。 毎日3時のおやつ(バナナキュー)を、多くの人が楽しみにしているんだよ。 今は働かされるばかりだろうが、その健気さはいつか報われると思う。 どんな事情があるにせよ、いつか学校に行ける日が来るまで頑張って欲しいな。 |