進学率から考える
2005/10/27
以前、就学率や識字率 というエントリを書いたが、今回も似たような記事を見付けた。
大学進学率がわずか2%という調査結果に続いて、公立および私立の小学校卒業生が高校進学率が 62%。 大学進学率は 2%。 ちなみに、日本の場合を調べてみると; 高校進学率:97% 大学進学率:49%(通信制や専門学校を含めると72%) フィリピンの教育制度は6・4・4制。 日本でいう中学校がないので、小学校卒業後はHigh Schoolつまり高校に進学することになる。 小学校を卒業した12,3歳の子供が、日本ならまだ義務教育として3年間中学校に通うところを、フィリピンでは3人に一人が進学しない(若しくはできない)。これには、フィリピン政府、学校や先生の問題などが挙げられている。 また、この大学進学率の数値には正直驚いた。 セブシティには、この狭い街に15つ程の大学がある。 1つの大学でも近い場所にキャンパスが複数あったりと、街には制服(ピンク・青・白など)を着た大学生で溢れている。学校がある時期はどこに行っても大学生だらけである。そう思っていたから、この“大学進学率2%”という数字にびっくりした。でも、それは学生の街にいるからそう感じるだけであって、フィリピン全土の同年代を見渡すと98%は大学に進学していないのが事実なのだろう。 この記事を見て、これまでOJTとして受け入れている3,40名の学生と接してきたが、彼らはこの“2%”に該当するんだなぁと、改めて思ってしまった。 以前、元隊員が「フィリピンでは教育を与えないことによって、民衆を操りやすくする」ということを言っていた。何となく的を得ているような気がする。でも、教育を与えないと、国民の生産能力が低下し、それによって収入も低下するため、国として発展が望めないと思う。また、教育を受けていない親ほど子供を学校へ入れる可能性が低いとも言う。 まだまだ問題が山積みのフィリピン。 長期的な視点に立って、まずは教育の改善をしたらどうでしょう、アロヨさん。 |