家を失った人々は
2005/04/22
オフィスの隣で起きた火事から10日ほどが過ぎた。
焼け落ちた家々は、現在復旧作業を行っているのだが、自力で家を建てているようでなかなか捗っていない。一体、いつになったら家が建てられるのだろう。 そうそう、火事の二日後からオフィスの前に大型バスが2台も止まっていた。かなり汚くてボロボロで窓もないようなバスが2台。何のためだろうと思っていて、よく観察してみたら、中に大きな荷物が入っていて、そこで寝泊まりしている人が沢山いる。あっ、これは日本で言う「仮設住宅」なんだと気付いた。 バスの中は暑いかもしれないが、一年中夏のため凍死する心配はないからね。 けっこう意外だった。 対応、早いな、と思った。 仮設住宅がバスであっても、そのおんぼろの度合いがどうあれ、火事の二日後から生活する場所が用意されたのだ。セブ市の策か、または誰かが個人的に用意したのかは定かでないが、家を失った当初は何もできない人々がこれで救われたころだろう。 このバスが本当にオフィスの目の前、エントランスの真横にあるため、行きも帰りも必ず見にすることになる。この2台に何人が生活しているか分からないほど、人で溢れている。バスの前で洗濯をするおばちゃん、バスの前で肉をやくおじちゃん、バスの前で遊び回る子供達、何とかやれているようだ。オフィスを出て挨拶をすると、皆笑顔で返してくれる。 もう火事なんか忘れたかのような振る舞い。 無くなってしまったモノは仕方ないと思っているのだろう。多くの家族が助け合い、生活している。逆に、今のバスの生活を逆に楽しんでいるようにも見えてしまう。 フィリピン人って、すごいなと思った。 |
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